物理学科 冬の談話会
講師
古賀 昌久 氏(物性物理学専攻 准教授)
日付
2012.12.20
時間
17:00~18:00
場所
本館 H111 講義室
冷却原子系における超固体状態
添付ファイル
内容
ルビジウム原子系における超流動状態の観測以来、冷却原子系に関する研究が精力的になされています。中でも、冷却原子を周期ポテンシャルに閉じ込めた光格子系は最近注目されている系のひとつです。この系では、ポテンシャルの大きさ、形状だけではなく、相互作用の大きさについても自由にコントロールすることができるため、固体物性を実験室で実現する量子シミュレータとしてみなすこともできます。実際、BCS-BECクロスオーバーやモット転移などの多彩な強相関量子物性が観測されています。また、理論的研究も盛んになされており、よく知られたモット絶縁体状態、反強磁性状態の他に空間変調した超流動状態など様々な量子状態が低温において出現することが示唆されています。本談話会では、最近注目されている量子状態のひとつである超固体状態について取り上げ、その最近の研究結果について紹介します。