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物理学科 夏の談話会

講師
肥山 詠美子氏(理化学研究所・准主任研究員,東工大基礎物理学専攻・準連携准教授)

日付
2013年7月4日(木)

時間
16:30-18:00

場所
本館1階111講義室

 
量子力学的少数多体系計算法の確立と原子核物理学への応用

添付ファイル
PDF   ダウンロード (296.2 KB)

内容
現代物理学における最近の重要課題の一つは、ミクロの世界の様々な少数量子系(特に、3体系・4体系)のシュレディンガー方程式を精密に解いて研究することである。
少数多体系のシュレディンガー方程式は、多くの場合、変分法を用いて解くことになるが、その際要求されることは、1)全系の物理的状況に適した基底関数を用いる、2)エネルギー行列要素多重積分が容易に計算される、3)適用範囲が広く様々な課題応用できる、などである。
これらを満たす新しい理論として、「無限小変位ガウスローブ基底関数展開法」を発案し実用化した。
結果、この理論をハイパー核(核子とハイペロンから成る新しい原子核)、不安定核、ハドロン多体系、宇宙核物理、エキゾティック原子分子、冷却原子気体、ミュオン触媒核融合など、原子核物理学から原子・分子物理学などに広く応用し、それぞれの分野での新しい物理的知見を得てきた。
ここでは、「無限小変位ガウスローブ基底関数展開法」について解説をし、その計算法の応用例の一つとして、ハイパー核物理への応用を紹介する。

物理学科夏の談話会 世話人代表:中村隆司(内線2652)
 ※談話会終了後、物理学科ビアパーティーを開催します。学生:無料


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