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【冬の談話会】少数核子系から探る古くて新しい核力 〜3体核力〜

講師
関口 仁子 氏 (理学院 教授)

日付
12月21日(水) 

時間
16:00~17:00

場所
本館 1101講義室 ハイブリッド(対面推奨)開催

添付ファイル
PDF   ダウンロード (346.4 KB)

内容
《概要》 
原子核物理学では、三体核力(三体力)を含めた核力に基づいて原子核や核物質の記述が進みつつあります。三体核力とは、三つの核子が同時に作用することで引き起こされる核力の事を言います。
核力の主要な部分は、1935年に湯川秀樹によって提唱された、二核子間で中間子という粒子を交換する「二体核力(二体力)」として理解されてきました。その一方、原子核の中に核子が密集していることから、二体核力の和だけでは表すことができない三核子間に同時に働く「三体核力」の存在も予想されていました。しかしながら三体核力の実験的検証には長い年月を要しました。
21世紀に入り、原子核物理学は新しいphaseを迎えます。二核子系をゆるぎない精度で記述する二体核力が確立し、その二体核力をインプットとする第一原理計算が実現されはじめたのです。その結果、原子核の諸性質(たとえば原子核の結合エネルギー、中性子星に代表される高密度核物質など)の理解には三体核力が不可欠であることが明らかになってきました。
我々は、三体核力の全貌を解明する事を目指し、少数核子系散乱の実験研究を理化学研究所RIビームファクトリー、大阪大学核物理研究センターの加速器施設等で進めています。
談話会では、我々が切り拓いてきた三体核力の実験的研究とその背景、また今後の展望についてお話させて頂きます。

※ZOOMにて参加されます場合には以下URLより事前に登録を済ませてください
https://zoom.us/meeting/register/tJwvceyhpjwiG91H3jfSqBPw-taXkOyCVilf
対面でのご参加の場合、登録は不要です


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