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【冬の談話会】 ニュートリノの物理 ~何がわかったか、これから何を探るか~

講師
久世 正弘 氏(東京工業大学 理学院 教授)

日付
平成28年12月15日(木)

時間
16:30-18:00

場所
西5号館W531号室(レクチャーシアター)

 
物理学系 冬の談話会2016

添付ファイル
PDF   ダウンロード (499.6 KB)

内容
 ニュートリノは光子に次いで宇宙にありふれた素粒子であるが、弱い力しか感じない特異な性質のため、日常生活でその存在を感じることはない。素粒子標準理論では質量がゼロであるとされていたが、ニュートリノ振動の発見により非常に小さいながらも質量があることがわかり、昨年のノーベル賞の受賞テーマになった。自然および人工のニュートリノ源を用いた様々な振動実験により3世代のニュートリノの混合角が決定され、次の測定目標は混合行列の複素位相に起因するCP対称性の破れである。質量の絶対値も未知であり、その値は初期宇宙の発展に大きな役割を果たしたとされている。最新の実験結果をレビューし、今後の研究の方向についてお話ししたいと思います。


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