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1次元量子スピン系における理論手法と電子スピン共鳴への応用

講師
古谷 峻介 氏(理化学研究所)

日付
2018年1月23日(火)

時間
14:00-15:30

場所
本館2階 H284B 物理学系輪講室

添付ファイル
PDF   ダウンロード (225.8 KB)

内容
1次元量子スピン系は局在スピン間に働く短距離相互作用の織りなす量子多体系として興味深い特徴を持つ。まずその次元性のために、朝永・Luttinger液体状態のような、2次元以上では見られないような状態が実現する。朝永・Luttinger液体状態において種々の物理量はユニバーサルでない冪的温度・磁場依存性を示す。この特徴的な性質は2次元共形場理論という非常に美しい場の理論と密接に関連している。
他方で、1次元量子スピン系は実験研究も盛んに行われている。磁性分野では熱力学測定だけでなく中性子散乱や磁気共鳴などの強力な実験手法に恵まれ、磁気的性質が多角的に研究されている。特に電子スピン共鳴は1次元量子スピン系の有限温度における動的物性のユニークな探針として活用されている。
この講演では「1次元量子スピン系における電子スピン共鳴」をキーワードに1次元量子スピン系における場の理論的手法と電子スピン共鳴実験への応用について概観する。

連絡教員 物理学系 西田 祐介(内線3614)


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