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【冬の談話会】冷却原子を用いたジャイロスコープとその測地学への応用

講師
上妻 幹旺 氏(理学院物理学系 教授)

日付
12月20日(木)

時間
16:30~17:30

場所
本館3階345号室(理学院第2会議室)

添付ファイル
PDF   ダウンロード (393.8 KB)

内容
 加速度計とジャイロスコープという二種類の慣性センサーを利用することで、GPSに代表される衛星測位に頼らずに自己の位置を推定することが可能となる。慣性センサーを利用した自己位置推定機器の精度を向上させることは完全自動運転の実現や海洋資源探査の効率化をはかる上で必須の事項と考えられている。現状、自己位置推定装置の精度はジャイロスコープによって律速されており、我々はレーザーで冷却された原子のド・ブロイ波を用いた干渉計(Atom Interferometry: AI)を利用することで、従来に比べ飛躍的に高い感度を有するジャイロスコープを構築することを計画している。
 本講演では、我々が研究を進めているAIジャイロについて実験の状況を説明するとともに、高性能の自己位置推定機器を測地学に応用する可能性についても議論をする。具体的には衛星測位と慣性センサーを用いた自己位置推定とを併用することでジオイド高の空間変化をとらえられることを予備的な実験結果も含めて示す。


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