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【夏の談話会】物質中の電子と輸送現象

講師
石塚大晃 氏(理学院物理学系 准教授)

日付
7月20日(水)

時間
17:00~18:00

場所
Zoom*

添付ファイル
PDF   ダウンロード (382.0 KB)

内容
物質の性質の多くは電子だけで説明できるにも関わらず、世の中には様々な物質が存在します。これら多彩な物性の背後には、原子核が作るポテンシャルや電子間の相互作用によって様々に振る舞いを変える電子の性質があります。例えば、グラフェン中の電子の有効模型はシュレディンガー方程式ではなく、2次元masslessディラック方程式になることが知られています。こうした物質中の電子の特性を積極的に利用して、新しい有効理論やセットアップを物質中で実現し、調べる研究が近年盛んに行われています。さらに、物質に周期的な欠陥を導入するなどして超構造を作り、母物質とは定性的に異なる電子状態を実現することもできます。こうした研究に、電子のダイナミクスや相互作用を強く反映する輸送現象は重要な役割を果たしてきました。それだけでなく、輸送現象の研究はベリー位相効果などが発見されるきっかけにもなりました。本談話会では、磁気スキルミオンやワイル電子の輸送現象を中心に、物質中の電子がみせる多彩な振る舞いについて最近の研究成果を交えて紹介いたします。

* 事前に登録を済ませてください
https://zoom.us/meeting/register/tJAkcumtrDIrHdfv2BSqIm7Eu0cywn0_t0j5


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