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薄膜積層系のGap labelling定理

講師
吉井 真央 氏(東京大学 大学院工学系研究科)

日付
2022年12月12日(月)

時間
14:00-

場所
本館地下 B61 物理学系輪講室およびZoom*

URL

添付ファイル
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内容
 21世紀初頭に単層グラフェンがスコッチテープ法で作成出来ると分かってから、薄膜系の物理が盛んに調べられている。特にここ数年では薄膜積層系を効率的に作成出来るようになり、薄膜多積層系の物理に注目が集まっている。一方で、薄膜積層系では周期性が壊れる事が多いために理論的なアプローチは困難である。
 準周期系でのエネルギー構造を議論する際の便利な定理の1つとしてGap labelling定理 (GLT) が存在する。周期系で周期性からBragg線上でエネルギーギャップが開く事と同様の現象としてFibonacci格子やPenrose格子などの準結晶系でも系のフラクタル性からエネルギーギャップが開く。これらのエネルギーギャップとIntegrated density of states (IDoS) の関係を整数係数で表した物がGLTである。
 一方で準周期系の一部である薄膜積層系に対してGLTが導かれたのは近年になってからであり、薄膜の中の1層に対しての表式であった。そこで私たちはGLTを薄膜積層系全体に対して導き必要な整数係数の数の層数や次元に対する変化を調べた [1]。
 本セミナーでは以上の結果について具体的な導出とともに紹介する。

[1] arXiv:2210.16796

* 本 ZOOM セミナーに参加されます場合には、事前に下記より登録を済ませてください。
登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。

https://zoom.us/meeting/register/tJErceGrpzIuGd11nKNMu1eeWpE_SeImbyiBr/tJ0pd-ioqT8uE90lnF8_9mXGeewHw_WGHLoI

対面でのご参加の場合、登録は不要です。ご来聴を歓迎いたします。



連絡教員:物理学系 村上 修一(内縁2747)


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