To backTo a listTo next

Title
松下研究室 藤芳 暁 助教が平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰における若手科学者賞を受賞

URL

Content
 藤芳 暁助教(物性物理)が「温度数Kにおけるタンパク質1分子分光法に関する研究」で平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰における若手科学者賞を受賞しました。

 受賞内容は以下の通りです。

 「細胞の生命活動には、無数のタンパク質が関わっている。しかも、それらは単体で機能するわけではなく、その集合状態を環境に応じて巧みに変化させることで多彩な機能を発現している。ところが、変化が高速であるため、既存の方法ではとらえることが難しく、細胞の生命活動には未だ謎が多く残っている。藤芳氏は、温度数ケルビン(K)下でのタンパク質1分子観測が謎を解く切り札となると考え、この研究に着手した。しかし、藤芳氏が研究を開始した2005年当時、低温の光学顕微技術は未成熟であり、一般的な色素の1分子測定も難しい状況であった。
 藤芳氏らは、国内の光学研磨会社と協力し、数Kで使える反射型対物レンズを独自開発した。これは、世界的にもユニークな光学技術である。
 この反射型対物レンズを用いた光学顕微鏡も自作することで、藤芳氏らは世界ではじめて、数Kにあるタンパク質1分子の可視蛍光分光に成功した。
 本研究成果は、学術的な意義と共に、日本の高いものつくり技術を世界にしめす大変意義のあるものである。
 さらに、開発された反射対物レンズの技術は汎用的であり、基礎から応用までの幅広い分野の研究に貢献することが期待される。」


To a list