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データ科学で加速する分子シミュレーション

講師
加藤 幸一郎 准教授(九州大学 大学院工学研究院)

日付
2021年7月1日(木)

時間
16:15-

場所
Zoom*による開催(URL は下記をご確認ください。)

URL

添付ファイル
PDF   ダウンロード (380.3 KB)

内容
 近年では、データ科学が第4の科学として認知され、画像認識や自然言語処理など非常に盛んに研究がなされており、その進歩は我々の日常にも影響を与えている。一方、材料開発におけるデータ科学の活用はMaterials Informatics(MI)と呼ばれ、米国で行われたMaterials Genome Initiative(MGI)を皮切りに世界中で研究開発が進められている。MIによって発見された材料が我々の日常に取り入れられた実例はまだないものの、無機結晶材料系においてはリチウムイオン電池材料開発や熱電材料設計などが報告されており、低分子系においても太陽電池用やLED用の有機分子探索の事例が報告されている。MIの一環としてデータ科学によるシミュレーションの高度化も進められており、既存手法の限界を超える試みが報告されつつある。
 本セミナーでは、MIの中でもシミュレーションの高度化に焦点を当て、我々が実施している機械学習を用いた高精度分子力場の構築に向けた取り組み[1]や、分子動力学計算結果に対するパーシステントホモロジー解析の結果[2]について紹介する。

[1] K. Kato et al., “High-precision Atomic Charge Prediction for Protein Systems Using Fragment Molecular Orbital Calculation and Machine Learning”, Journal of Chemical Information and Modeling, 60, 3361-3368 (2020)
[2] K. Kato et al., “Discovery of new microscopic structures in surface water on graphene using data science”, Japanese Journal of Applied Physics, 59, 025001 (2020)

*本 ZOOM セミナーに参加されます場合には、事前に下記より登録を済ませてください。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZEsc-2uqjwpHdDoHWmDjv5kroh3OdpvSy1z

ご来聴を歓迎いたします。


連絡教員 物理学系 斎藤 晋(内線2070)


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