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螺旋転位を含むワイル半金属における永久電流

講師
高根 美武 教授(広島大学 大学院先進理工系科学研究科)

日付
2021年7月6日(火)

時間
14:00-

場所
Zoom*による開催(URL は下記をご確認ください。)

URL

添付ファイル
PDF   ダウンロード (355.9 KB)

内容
 ワイル半金属は3次元トポロジカル物質の一種であり,バルクの準粒子は対をなすワイル点の周りでギャップのない線形なエネルギー分散を示す[1].特に時間反転対称性の破れたワイル半金属は磁性ワイル半金属と呼ばれ,種々の風変わりな特徴を示すことが知られている.その一つは表面に2次元的なカイラル状態を有することである.また螺旋転位が存在する場合,転位線に沿って1次元的なカイラル状態が現れる[2].これらの状態は一定の方向にのみ伝導するので,平衡状態において永久電流を引き起こすと期待される.本セミナーでは簡単な模型に基づいて磁性ワイル半金属のトポロジカルな性質(カイラル性)について概観したのち,螺旋転位によって引き起こされる永久電流の振る舞いについて検討する[3,4].

[1] S. Murakami, New J. Phys. 9, 356 (2007).
[2] K.-I. Imura and Y. Takane, Phys. Rev. B 84, 245415 (2011).
[3] K. Kodama and Y. Takane, J. Phys. Soc. Jpn. 88, 054715 (2019).
[4] 高根美武,固体物理, 54, 767 (2019).


*本 ZOOM セミナーに参加されます場合には、事前に下記より登録を済ませてください。

https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZYoceGrqzIiE9DaTKKKnzfREsjT4s2u9H1k

ご来聴を歓迎いたします。

連絡教員 物理学系 西田 祐介(内線3614)


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